[ワシントン 3日 ロイター] – 米政権高官は3日、北朝鮮が準備を進める核実験について、米国は中国とロシアが影響力を発揮して阻止できると考えていると明らかにした。匿名を条件にロイターに語った。

同高官によると、米国は5月以降、北朝鮮が核実験の準備を行っているとしてきたが、実施時期については明確に分からないという。

「われわれは北朝鮮が準備を進めていると強く確信している」と述べた上で、具体的な実施時期については十分な情報がなく分からないとした。

また「われわれは(北朝鮮)が地域の他の国々、特にロシアと中国がどの程度容認できるかを計算していると考えている。ロシアと中国の態度は彼らに影響を与えるだろう」と語った。

先月閉幕した中国共産党大会や、5月と6月に北朝鮮で新型コロナウイルス感染が拡大したことを理由に、核実験が延期された可能性があるとも述べた。

コロナ危機で中国などから支援を得ることに焦点が移ったとの考えを示した。

高官は「中国とロシアは長い間、北朝鮮の核開発計画に反対してきた」と指摘。「従って中国とロシアは、北朝鮮に核実験を踏みとどまらせるため影響力を行使するとわれわれは考えており、期待している」と語った。

また、北朝鮮に米国との対話を再開するよう改めて求め、米国は北朝鮮と直接関与し、人道支援について話し合う用意があると述べた。

金正恩政権がどの程度安定していると思うかとの質問には「金氏の地位を損ねるような特別な課題があることを示す証拠はない」と応じた。

北朝鮮は「攻撃的な」米韓軍事訓練への対抗措置だとしてミサイル発射を繰り返しているが、動機は何かという質問には「彼らはわれわれと直接対話しておらず分からない」とした。

北朝鮮を核保有国として認めるべきという一部の北朝鮮専門家の間で高まっている見方については否定した。