[北京 10日 ロイター] – 中国当局は新型コロナウイルス対策でもっと的を絞ったアプローチを取り、「過度な措置」は是正すべきと、国営新華社通信が10日報じた。

保健当局が発表したデータによると、中国国内の新規感染者は9日に8824人となり、今年4月以降で最多を記録。国民に不評で、経済的損失も大きい「ゼロコロナ」政策への懐疑的な見方が広がっている。

中国は、感染が拡大する中でも、ゼロコロナ政策を堅持する方針を変えるつもりはないと、繰り返し表明している。ただ地方政府は、感染抑制に失敗したと非難されるのを恐れ極端な対策に走る傾向にあり、こうした地方の暴走に歯止めをかけるよう中央への圧力が高まっている。

この3年近く続くパンデミック(世界的な大流行)の間に、中国では何千人もの政府関係者がコロナ抑制の失敗を理由に処罰されている。

新華社は「全ての地方は、科学的で正確な予防と制御のレベルをさらに向上させ、最小のコストで最大の予防と制御効果を達成し、経済と社会の発展への流行の影響を最小限に抑えるため努力する」と報じた。

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▽コラム:岐路に立つ中国ゼロコロナ、輸出失速で経済けん引役不在<ロイター日本語版>2022年11月10日1:59 午後