12日、プノンペンで米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議に臨むバイデン大統領(AFP時事)
12日、プノンペンで米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議に臨むバイデン大統領(AFP時事)

 【プノンペン時事】米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は12日、カンボジアの首都プノンペンで首脳会議を開き、米ASEAN関係の「包括的戦略パートナーシップ」への格上げを宣言する共同声明を発表した。バイデン政権は経済面で中国との結び付きが強いASEANへの接近を図り、対中競争に臨む構えだ。

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 バイデン氏は会議冒頭、2月に発表した「インド太平洋戦略」の中核にASEANがあると説明。「気候やルールに基づく秩序、法の支配への脅威に、われわれは共に取り組んでいく」と強調した。

 ASEANとの包括的戦略パートナーシップ関係は、中国が昨年11月に発表。バイデン政権も宣言を通じ中国と「同格」になる形で取り込みを図るが、ASEANは「大国間競争」から距離を置いており、連携深化にはハードルもありそうだ。