アンスティー・クリストファー

  • 「ゼロコロナ」終了に向けた動きは数十年ぶりの大きな政策転換に
  • 中国は半年後に現在とは「極めて異なる」国になっている可能性も
Lawrence Summers, president emeritus and professor at Harvard University. Photographer: Ting Shen/Bloomberg

サマーズ元米財務長官は、中国による「ゼロコロナ」政策終了に向けた動きについて、最終的に数十年ぶりの大きな政策転換になり、同国経済に極めて大きく、予測不可能な影響をもたらす可能性が高いとの見方を示した。

  サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「どのような結果になるかはまだ分からない」と発言。「他国が受け入れている現実に中国も再び問題なく加われるのか。それとも、これにより中国の医療制度は壊滅的かつ非合法なものになるだろうか」と述べた。

  中国の保健当局は7日、新型コロナウイルス対策で10項目の新たな措置を発表。広範なロックダウン(都市封鎖)や集団隔離施設といった従来の方針から緩和した。

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  ハーバード大学の教授でブルームバーグテレビジョンの寄稿者であるサマーズ氏は、「中国で数十年ぶりとなる大規模な政策実験が見られることになりそうだ」と述べた。

  中国でコロナ政策の緩和が一段と進んでいることを踏まえ、エコノミストらは2023年の同国経済成長率の予想を引き上げている。JPモルガン・チェースのエコノミストは8日、経済活動の再開がスムーズに進めば5%程度のプラス成長は「達成可能」との見方を示した。

  サマーズ氏は、今後半年は中国により一層注意深く目を向けていく必要があると指摘。「6カ月後に中国が現在とは極めて異なる国になっている可能性は大きい」と語った。

原題:Summers Sees Risk of ‘Catastrophic’ Hit to China Health System(抜粋)