ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍の攻撃が繰り返されている南部を訪れ、記者会見で「ロシアは激しい復しゅうを望んでいる」として、さらなる攻撃への警戒を強めるとともに、徹底抗戦の構えを改めて強調しました。

ゼレンスキー大統領は30日、南部のミコライウやオデーサを訪れ、NATO=北大西洋条約機構に加盟するデンマークのフレデリクセン首相と会談を行いました。

デンマークは軍事面だけでなく現地の復興支援も行っているということで、両首脳はロシア軍の攻撃で破壊されたインフラの復旧状況を視察したあと、記者会見に臨みました。

この中で、ゼレンスキー大統領は「ロシアは激しい復しゅうを望んでいる」などと述べ、ロシアによる大規模な攻撃が再び仕掛けられることに警戒感を示しました。

そして、東部でロシアが民間軍事会社の戦闘員も増やして攻撃を強めているという認識を示したうえで、「われわれは徐々にロシア軍の侵攻を阻止し、大規模な反転攻勢に出る準備をしている」と述べ、徹底抗戦の構えを改めて強調しました。

一方、両首脳はウクライナへの戦車の供与についても議論したことを明らかにし、フレデリクセン首相は「必要とされるものは最大限支援する」と述べ、デンマークとしても戦車を供与する可能性を排除しない考えを示しました。