[ワシントン 7日 ロイター] – バイデン米大統領は7日の一般教書演説で、共和党の一部強硬派が債務上限引き上げの見返りに公的年金や医療保険の廃止を求めていると指摘、これを検討しないと確認すると大きな拍手を浴び、超党派での支持を集めた。

バイデン氏は共和党の一部議員は政権側との交渉で「経済を人質に取り」、「富裕層に公平な負担を求める代わりにメディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)とソーシャルセキュリティー(公的年金)の廃止を望んでいる」と述べた。

ただ、マッカーシー下院議長(共和党)はこれまで、両制度の給付削減は検討しない考えを示しており、演説中にも共和党議員からはこれを支持する声がでた。

バイデン氏も「(共和党の)多数派の意見と言っているわけではなく、これを提案している個人がいる」と語った。

これに強硬派のバイロン・ドナルズ下院議員は「そんなことは一度も言っていない」とやじを飛ばし、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員は「うそつき」と叫んだ。

共和党のやじと富裕層増税に対する民主党の支持の声が飛び交う中、バイデン氏はソーシャルセキュリティーとメディケアは「検討対象外ということでいいか」と問いかけ、会場全体から拍手が沸き起こると「全会一致だ」と結論付けた。