[東京 9日 ロイター] – 日銀が9日に発表した2月のマネーストック速報によると、M3の平均残高は前年比2.2%増の1565兆1000億円となった。残高は2003年4月以降で最高だった前月の1569兆7000億円は下回ったが、引き続き高水準で推移している。

M3の平残が前月を下回るのは昨年10月以来。原材料費など海外向けの支出増や、利回りの高い投資商品への一部資金シフトが減少の一因になったとみられる。

内訳は、預金通貨が前年比4.6%増の926兆1000億円で前月の927兆9000億円を下回った。現金通貨は2.3%増の115兆9000億円。CDは10.5%減の30兆7000億円で、17年2月以来の減少率。

M2は2.6%増の1209兆1000億円で、こちらも残高は前月を下回った。広義流動性は3.9%増の2085兆7000億円。広義流動性のうち、外債は21.8%増の36兆3000億円、国債は6.2%増の23兆5000億円だった。

(和田崇彦 編集:田中志保)