ことし1月から2月にかけてアメリカ本土の上空を飛行した中国の気球について、アメリカのNBCテレビは複数の政府関係者の話として、軍事施設からの交信を傍受しリアルタイムで中国に送信していたと伝えました。
ことし1月から2月にかけてアメリカ本土の上空を飛行し、南部サウスカロライナ州の沖合の上空でアメリカ軍が撃墜した中国の気球は、偵察が目的だったとして、アメリカ政府が残骸を回収して分析しています。
この気球についてアメリカのNBCテレビは3日、複数の政府関係者の話として、兵器システムが発する電気信号や軍事施設の交信を傍受し、リアルタイムで中国に送信していたと伝えました。
また、情報を集めるために軍の施設の上空を8の字を描くように、何度も飛行したとしています。
気球には遠隔で自爆できる装置も付いていましたが作動はせず、これが不具合によるものか意図的なものかはわからないと伝えています。
そのうえで、アメリカ軍が兵器を移動させるなどの対策を講じていなければ、もっと多くの情報が収集されていたとしています。
これについて、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は3日、記者団に対し、報道の内容について言及しない考えを示したうえで、「回収した気球の分析は続いている」と、述べるにとどめました。
気球が飛行した西部モンタナ州には、ICBM=大陸間弾道ミサイルを運用するアメリカ軍の基地もあり、中国がどのような情報を収集しようとしていたのかに関心が集まっています。
中国「不可抗力による偶発的事案」と繰り返し反論
アメリカが「中国の偵察用の気球だ」とする物体について、中国外務省はこれまでに、「気象などを研究する中国の民間の無人飛行船であり、偏西風などの影響で予定の進路から大きく外れた。アメリカの領空に迷い込んだのは不可抗力による偶発的な事案だ」などと繰り返し反論しています。
一方、「民間の無人飛行船」を飛行させた中国企業の名前や中国軍との関係については、「具体的な企業について提供できる情報はない」と、述べるにとどめています。