[ベルファスト 12日 ロイター] – バイデン米大統領は12日、訪問先の英領北アイルランドで、北アイルランドの政治指導者に権力分立政府の維持を呼びかけると同時に、米国の多くの主要企業に投資の用意があると表明した。

バイデン氏は、英国統治を巡り反対するカトリック系とこれを望むプロテスタント系の30年に及ぶ紛争をほぼ終結させた和平合意(ベルファスト合意)から25年が経過したことに合わせベルファストを訪問。約半日滞在し、英国のスナク英首相らと会談した。

ベルファストで行った演説で、若き上院議員として初めて訪問したときから、ベルファストがいかに変貌してきたかを語り「ここにたどり着くまでに長く厳しい年月が必要だった。今日のベルファストは北アイルランドの中心部であり、前例のない経済的機会を促進する態勢が整っている。多くの米国の大企業が投資を模索している」と述べた。

バイデン氏はこの後、自身のルーツである南のアイルランド共和国を2日半の日程で訪問する。現地では当局者や遠戚と会う予定。

バイデン氏は出発に先立ち、「平和の維持」を支援することが優先課題だと発言。欧州連合(EU)離脱後の英国とEUの貿易障壁を緩和する「ウィンザー枠組み」が確実に維持されることも望むと述べた。