[香港/ロンドン 19日 ロイター] – スイスの金融大手UBSに救済合併されるクレディ・スイスのバンカーのうち、新天地で雇用が確保できるのはほんの一握りで、多くは解雇される見通しだ。事情に詳しい関係筋がロイターに明らかにした。

4人の関係筋によると、UBSはこの数週間、世界の主要な金融拠点でクレディのバンカーと非公式な面談を行っている。

関係筋の1人によると、合併後に職場に残れるのは、顧客と強固なつながりを持つほんの一部のシニアバンカーだけとなる見通し。別の関係筋は非公式な面談の中身について「残酷」と評した。

2人の関係筋によると、正式な面談は合併完了後に行われる。

UBSとクレディはコメントを避けた。

関係筋の1人によると、クレディは近年、UBSが高リスクと判断した案件に手を染めており、企業文化や事業の進め方の面でUBSと衝突する可能性がある。

UBSのケレハー会長は3月29日、記者団に「クレディ・スイスの一部が悪い企業文化に染まっているのは明白だ」と述べた。

2人の関係筋によると、UBSはクレディで最も勤務成績の良いバンカーを採用する一方で、自社のバンカーで成績の振るわない者を解雇することも検討しているという。