[モスクワ 28日 ロイター] – ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は28日、ロシア政府が数日前に複数の西側企業の資産を一時的な管理下に置いたことを巡って、外国銀行のロシア部門を一時的に掌握することは適切ではないとの認識を示した。

ロシアのプーチン大統領は25日夜、フィンランドのエネルギー会社フォータムと独電力大手ユニパーがロシア国内に保有する資産を一時的に管理下に置くことを盛り込んだ法令に署名。政府はロシア企業に対する海外の動きへの報復として、さらなる資産差し押さえ措置を講じる可能性があると警告した。

ナビウリナ氏は、銀行でも同じことが起き得るかとの質問に「こうした決定は、ロシア経済の安定に関連する極めて正当な理由によってなされるべき。銀行セクターでそれが適切とは思わない」と回答した。

外国の銀行は、ウクライナ侵攻に伴う西側の制裁で打撃を受けているロシアの銀行からビジネスを奪う恰好になっている。伊インテーザ・サンパオロのロシア部門を含むいくつかの銀行は、2022年の利益が急増。オーストリアのライファイゼン・バンク・インターナショナルは、昨年の利益の半分以上をロシアから得ている。