14日、ベルリンで共同記者会見に臨むウクライナのゼレンスキー大統領(左)とショルツ独首相(AFP時事)
14日、ベルリンで共同記者会見に臨むウクライナのゼレンスキー大統領(左)とショルツ独首相(AFP時事)

 【ベルリン、パリ時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、近く見込まれているロシアに対する反転攻勢について「成功する準備がほぼできている」と述べた。訪問先のベルリンで、ドイツのショルツ首相との会談後、共同記者会見で語った。

独、4000億円の追加兵器供与 ウクライナ反転攻勢後押し

 両首脳は、ロシアの侵攻を巡る情勢について協議した。ゼレンスキー氏は、ドイツによる27億ユーロ(約4000億円)規模の追加兵器支援について「非常に重要で強力だ」と謝意を表明。ショルツ氏も「今後数年間の支援を確実にする」と語り、長期的に支えると約束した。

 ゼレンスキー氏は和平交渉についても意見を交わしたと述べ「ショルツ首相と同じ立場にある」と説明した。ショルツ氏は「ウクライナには和平の準備があるが、単なる戦闘の凍結やロシア側が一方的に形成する和平のことではない」と訴えた。

 ゼレンスキー氏の訪独はロシアによるウクライナ侵攻後初めてで、シュタインマイヤー独大統領とも会談した。その後、パリに移動し、フランスのマクロン大統領とのワーキングディナーに臨んだ。仏大統領府によると、主な議題はフランスによるウクライナへの軍事・人道支援。これに先立つ13日のイタリア訪問では、メローニ首相やフランシスコ・ローマ教皇らと相次ぎ面会した。