[29日 ロイター] – スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが29日、戦争で引き起こされた環境破壊に注意を喚起するためにウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、今月6日に決壊したカホフカ水力発電所の巨大ダムに対する世界の対応を批判した。

決壊したダムはロシアが一方的に「併合」を宣言したウクライナ南部ヘルソン州にあり、ウクライナとロシアは互いにダム決壊の責任は相手側にあると非難。ウクライナはダムの決壊について、戦争犯罪のほか、「エコサイド」(環境の大量破壊行為)の疑いがあるとして調査している。

グレタさんは欧州の政治家も参加する新たな環境保護グループの設立総会のためにキーウを訪問。「このエコサイドに対する世界の反応は十分ではない。何が起きているのかもっと大きな声で語り、認識を高めなければならない」と述べた。

新たな環境保護グループは、ウクライナの環境へのダメージを評価し、ロシアの責任を追及するメカニズムを策定することを目的に設立。ウクライナのイェルマーク大統領府長官と、スウェーデンの副首相を務めたマルゴット・ヴァルストローム氏が共同議長を務める。

ウクライナのアンドリー・コスチン検事総長は同グループの設立に当たり、環境は「物言わぬ戦争の犠牲者」になる恐れがあるとツイッターに投稿。「ロシアの環境に対する戦争犯罪を調査し、侵略者に代償を支払わせるための国際的な取り組みを強化することを求める」とした。ウクライナのゼレンスキー大統領も会合に出席。グループのメンバーの訪問に謝意を表明した。