• 仲介者ら、実務者協議を模索-ホルムズや核計画などの問題協議で
  • 停戦延長を正式要請していないが交渉に引き続き深く関与-米報道官
ホワイトハウスでイラン戦争反対のデモを行う人々(3月7日、米ワシントン)
ホワイトハウスでイラン戦争反対のデモを行う人々(3月7日、米ワシントン)Photographer: Alex Wroblewski/Bloomberg

Salma El WardanyEric Martin

米国とイランは、来週に期限が切れる停戦について2週間の延長を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。和平合意に向けた交渉の時間をさらに確保する狙いだ。ホルムズ海峡を巡る対立は激しさを増しているものの、戦闘再開の可能性は後退している。

  仲介者らは、長期的な合意を妨げている争点の解消に向け、実務者協議を模索している。これにはホルムズ海峡の再開やイランの核開発計画が含まれる。関係者が慎重に取り扱うべき問題だとして匿名で語った。

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空爆を受けたテヘランの住宅地建物Source: AFP/Getty Images

  石油や天然ガス輸送の要衝であるホルムズ海峡では極めて高い緊張が続いている。約7週間前の戦闘開始以降、海峡は事実上封鎖された状態が続く。米国はイランの輸送を遮断するため海上封鎖に動き、10隻の船舶が引き返しを余儀なくされたと15日に明らかにした。イランも大半の船舶に対して封鎖状態を維持している。

  通航がほぼ途絶えたことで、エネルギー供給の逼迫(ひっぱく)が深刻化。世界経済に打撃を与える恐れがある。

  トランプ米大統領が2週間の停戦を発表した後、戦闘は4月8日ごろから停止している。先週末にはパキスタンで初の和平協議が開かれたが、バンス米副大統領ら出席者は合意に至らないまま会場を後にした。

  ホワイトハウスのレビット報道官は15日、米国は停戦延長を正式に要請していないとしつつ、「交渉には引き続き深く関与している」と述べた。

  パキスタン軍は15日、同国の代表団がイランに到着したと明らかにした。パキスタンは米国とイランの意思伝達で仲介を続けている。

  一方、イラン国営テレビによると、同国軍中央司令部のアリ・アブドラヒ司令官は、米国による海上封鎖が長引けば「停戦違反への布石になる」とイランはみていると語った。封鎖が続けば「ペルシャ湾やオマーン湾、紅海での輸出入を認めない」とも述べた。

  原油価格は高止まりしている。北海ブレント原油は15日、上昇幅を縮小し1バレル=約95ドルとなった。これは戦争前より約33%高い水準だ。

  米国は供給維持と価格上昇圧力の緩和に向け、ロシア産やイラン産原油の一部取引を一時的に制裁適用除外としてきたが、ベッセント米財務長官は15日、こうした措置を更新しない方針を示した。

レバノン情勢

  イスラエルは先週、米国とともにイランへの攻撃停止に加わったが、レバノンで親イランのイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃は続けており、和平に向けた動きを複雑にしている。

  イスラエルのネタニヤフ首相は15日夜、先月レバノンに侵攻したイスラエル軍に対し、国内に設ける緩衝地帯の拡大を指示したと明らかにした。

  イスラエル公共放送Kanは同日、当局者の話として、停戦の可能性について協議が行われているが、最終判断には至っていないと伝えた。イランがレバノンでの軍事行動を停戦違反と主張する中、米国は停戦受け入れをイスラエルに迫っているとテレビ局チャンネル12は報じた。

  イスラエルとレバノン政府の協議は14日にワシントンで始まった。レバノン当局によると、この紛争でこれまでに2000人以上が死亡し、100万人以上が避難を余儀なくされた。

  米高官によると、イスラエルとレバノンの協議は米イラン交渉とは連動していない。米国はレバノンでの持続的な和平を望んでいるものの、即時停戦は求めていないという。

原題:US, Iran Weigh Truce Extension With Hormuz Still Shuttered (2)US, Iran Weigh Truce Extension With Hormuz Still Shuttered (1)、US and Iran Weigh Extending Their Ceasefire by Two Weeks(抜粋)