政府は、長期に戦える継戦能力を高めるため、有事に自衛隊が使用する医薬品や衛生資器材を備蓄する検討に入った。病床や医療人材の確保策とともに、年内に改定する国家防衛戦略など安全保障3文書に盛り込む方針だ。
防衛省が15日の自民党安全保障調査会の会合で方針を示した。長期化するロシアによるウクライナ侵略の教訓を踏まえ、輸入に頼る医薬品などの供給が途絶えた場合の予防策を講じる狙いがある。細菌の増殖を抑えたり死滅させたりする「抗菌薬」は手術や肺炎の治療などに必要だが、原材料の多くを中国からの輸入に依存している。
自衛隊病院には医薬品の一定数の在庫があるが、有事を想定した備蓄はしていないという。防衛省は今後、備蓄する対象品を選び、保管先など備蓄方法の検討を進めていく考えだ。
自衛隊で多くの負傷者が出た場合への備えも強化する。自衛隊病院では対応しきれない事態への対応策として、民間の病院や医療従事者との連携態勢を整えることなどを想定する。