- レバノン停戦に「合わせた」措置、米封鎖継続なら再封鎖と警告
- トランプ氏、米イランが機雷除去と説明-最終合意の成立も確信

レバノンを拠点とする親イラン民兵組織ヒズボラとイスラエルの10日間に及ぶ停戦期間中はホルムズ海峡を開放すると、イランが発表した。中東全体を巻き込んだ戦争の終結に向け、合意が結ばれるとの期待が高まった。
エネルギー海上輸送の要衝であるホルムズ海峡は、2月末に米国とイスラエルがイランに対して空爆を開始して以来、事実上の封鎖が続いていた。海峡は今や商船の航行に「完全に開放されている」と、イランのアラグチ外相はX(旧ツイッター)に投稿。レバノンでの停戦に「合わせた」措置だと、その理由を説明した。
この発表で原油価格は急落した。北海ブレント原油は一時11%余り下落して1バレル=約88ドル。海峡通航が再開し、世界的な供給のひっ迫が緩和されるとの期待が膨らんだ。
トランプ米大統領はイラン側の動きを歓迎。ホルムズ海峡は「開放され、通航の用意が整っている」と17日、ソーシャルメディアに投稿。イランと米国は海峡の機雷除去を進めていると付け加えた。
一方、イラン産原油の輸出阻止を目的に米海軍が実施している海上封鎖は、イランと広範囲にわたる合意が成立するまで継続されると、トランプ氏はくぎを刺した。
「多くの争点は既に交渉済みだ」とトランプ氏は述べた。

再封鎖を警告
これに対しイランは、米国の海上封鎖が維持されるならホルムズ海峡を再び封鎖すると警告。米海軍による海上封鎖は、7日に合意した2週間の停戦に違反すると見なされると、準国営のファルス通信が報じた。また、海峡を通航する船舶はイラン側との調整が求められると、タスニム通信は伝えた。
17日夜の時点で、イスラエルとヒズボラは停戦を順守している様子だ。両者の戦闘は、21日に期限が切れる米国とイランの停戦の延長に向けた取り組みを複雑にしていた。
トランプ氏はソーシャルメディアにさらに続けて投稿し、戦争終結に向けた最終合意が成立したと確信しているような様子を見せた。米国とイランの仲介役を務めたパキスタンや、戦争でイランのミサイル攻撃の標的となったサウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)に謝意を示した。
イランは、ホルムズ海峡の再開以外の合意についてまだコメントしていない。トランプ氏は17日の電話インタビューで、イランが核開発計画を無期限で停止することで合意し、米国に凍結されている資金も受け取らないと述べたが、この発言に対する反応もない。
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トランプ氏はこれまで、イランの核兵器保有は許されないと繰り返し主張。17日には米国を拠点とするウェブサイト、ニュースネーションに対し、イランはウラン濃縮の停止に合意したとも語った。
イランは兵器開発の意思を否定しつつ、原子力の平和利用を追求する権利はあると強調し、同国外務省のバガエイ報道官は今週、濃縮の水準や種類は「交渉可能」だと述べていた。
アクシオスが米当局者2人と協議内容の説明を受けた匿名の関係者2人の話として報じたところによると、イランが濃縮ウランの備蓄を放棄するなら、その見返りに米国は凍結するイランの資金200億ドル(約3兆1600億円)を解除する案が協議されている。
トランプ氏はこの報道に反論。米国はイランのウランについて取り組んでいるものの、「いかなる方法や形でも、資金のやり取りは行われない」とソーシャルメディアで主張した。
まだ完了せず
これに先駆け、イスラエルとレバノンは10日間の停戦に合意。発表された合意はヒズボラに触れていないが、ヒズボラはイスラエルに対する夜間のロケット攻撃を停止し、支持者らはベイルートで発砲して祝った。
イスラエルのネタニヤフ首相は合意を確認し、広範な和平に向けた一歩だと表現した。トランプ氏は、米当局者が双方と協力し、持続的な合意の確保に取り組むと語った。
「イスラエルはもはやレバノンを空爆しない。それは禁じられている」と述べた。
それでも、イスラエル首相府は17日、ヒズボラに対する作戦は「まだ完了していない」と表明した。目標はヒズボラの解体で、「これは明日達成されるものではない」と続けた。

原題:Iran Opens Hormuz Following Lebanon Truce in Boost for Peace (2)(抜粋)