ゴールデンウィーク(GW)に孫たちと一緒に、総勢8人(都合がつかず2人は欠席)で久しぶりに実家を訪れた。コロナ禍以来の帰省だ。前回の訪問が何年前だったか、すぐには思い出せないほど間隔が空いてしまった。
普段は車で往復するが、今回はGWの渋滞を避けるため、最寄り駅まで電車を利用し、そこからレンタカーで移動する1泊2日の計画を立てた。GWが始まる1週間ほど前に予定を決めるという、相変わらず「行き当たりばったり」の出たとこ勝負。それでもIT時代の賜物か、連絡にはグループLINEを使い、電車のチケットやレンタカーの予約にはiPhoneを活用した。試行錯誤しながら、なんとか必要最低限の準備が完了した。
ここまでは良かったのだが、実行段階になって様々なトラブルに見舞われた。最初はJR東日本のチケットだ。せっかくのIT活用、乗り降りがスムーズな「新幹線eチケット」を手配したのだが、ここに“落とし穴”があった。
eチケットにはSuicaを紐付ける(リンクさせる)必要がある。乗車駅の自動改札はクリアしたものの、新幹線の乗換改札でアラート音が鳴り、通過できない。発車時刻が迫る中で頭は真っ白。仕方なく駅の窓口に駆け込むと、先客が係員と対応中でなかなか終わらない。
焦りが募る中、ようやく順番が回ってきた。担当は若い駅員だった。不安ながらもiPhoneを渡し、状況を説明する。彼は手際よく操作し、「リンク設定が間違っています」と原因を突き止めた。予約したのは家内のスマホだったが、係員は私のモバイルSuicaへリンク先を修正してくれた。あっという間の作業だった。
おかげで発車時刻の直前にホームにすべき混み、無事に乗車できた。つくづく、ITリテラシーの高い若い担当者で良かったと実感する。IT時代は若い人の時代だ。目や耳が衰え、判断が鈍くなりつつある高齢者でも簡単に利用できる、標準化されたシステムが必要ではないだろうか。
ところが、一難去ってまた一難。
レンタカー店で説明を受け、トヨタのVOXYに乗り込んだ。ホワイトカラーの8人乗りで、新車に近い。エンジンボタンを押すと軽快な音と共に起動し、シフトレバーを「D」に入れる。走り出した直後、車内に「ピーピー」という警告音が響き始めた。
シートベルトか、半ドアか。原因がわからず車内は喧々諤々の議論に。車はすでに交通量の多い幹線道路に出ていた。警告音は止まらない。危険を感じて一旦停車し、全員で確認する。誰かの「バックドアでは?」という声で降りて確認すると、カバンの紐が10センチほどはみ出していた。これが原因だった。
最近の車は、センサーの感度が向上し、小さな異常も逃さず音で知らせてくれる。しかし、安全のための機能が、操作に不慣れな運転者の走行中に鳴り出すと、パニックを起こしかねない。そんな危険性も孕んでいる。IT時代、それは便利だが不便で、時に危ういことも。リテラシーがなくても誰もが安全に使える環境整備が、今こそ必要だろう。