- WTI原油は一時97ドル台、イランで複数の爆発音などの報道
- ドル指数は3日ぶり反発、米国債利回り上昇-金3日続伸

7日の米株式相場は反落。米国とイランが和平合意に近づいているとの見方に疑問が生じ、原油価格が上昇に転じる中で軟調な展開となった。前日はS&P500種株価指数が過去最高値を更新していた。
| 株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| S&P500種株価指数 | 7337.11 | -28.01 | -0.38% |
| ダウ工業株30種平均 | 49596.97 | -313.62 | -0.63% |
| ナスダック総合指数 | 25806.20 | -32.74 | -0.13% |
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油は1バレル=90ドルを割り込む場面もあったが、その後上昇に転じて一時97ドル台を付けた。
イラン南部の港湾都市バンダルアバス近郊で7日、複数の爆発音が聞かれたとファルス通信が報じた。
トランプ政権はペルシャ湾で足止めに遭っている船舶の航行を支援する取り組みについて再開を検討していると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
トランプ大統領が「プロジェクト・フリーダム」と名付けたこの計画は、イランとの衝突やアラブ首長国連邦(UAE)へのミサイル攻撃を招いており、今週に入って一時停止していた。
米国はホルムズ海峡の通航再開に向けた提案を行い、イランからの回答を待っている。しかし、ペルシャ湾とレバノンでは依然として緊張の高い状態が続いている。イラン当局者は「非現実的な計画」に基づいて同海峡の再開を認めることはないと述べた。WSJがイランのプレスTVを引用して伝えた。
また、CNNはイラン政府がホルムズ海峡を通過する船舶に対し、新たな規則を示したと報じた。
シティグループのマックス・レイトン氏は、戦争終結に向けて合意に至るかが明らかになるまで、原油相場の大きな変動は続くと予想。
「合意が成立するかどうかが基本的に分からない状況では、ニュースに左右され、相場は荒れるだろう。イランの新たな指導部の下では、予測が非常に難しい」と、ブルームバーグテレビジョンで述べた。

フォレックス・ドット・コムのファワド・ラザクザダ氏は「米国が提案した和平合意に対するイランの回答を待つ中、投資家は慎重姿勢を示していた」と指摘。一方で、合意が成立して結果的に原油相場が下落すれば、世界の株式市場への追い風になると述べた。
エドワード・ジョーンズのモナ・マハジャン氏は「市場が地政学的な不確実性に対応する中でも、力強く拡大する企業収益と堅調な経済ファンダメンタルズが相場を引き続き下支えしている」と述べた。
米国債
米国債相場は下落(利回り上昇)。イラン軍がバンダルアバス近郊で敵と交戦したとの報道などを受け、原油相場が上昇した。
WSJは、サウジアラビアとクウェートが米軍による域内基地の使用制限を解除したと報じた。
| 国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 米30年債利回り | 4.96% | 2.5 | 0.50% |
| 米10年債利回り | 4.39% | 3.6 | 0.83% |
| 米2年債利回り | 3.91% | 4.4 | 1.13% |
| 米東部時間 | 16時50分 |
米国債利回りは中東紛争の平和的解決が近いとの見方から、一時、約1週間ぶりの低水準を付けたが、その後は上昇に転じた。
10年債利回りは一時3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り低下して4.31%となり、午後には4.40%に迫った。
外為
外国為替市場でドル指数は3日ぶりに反発。取引終盤にかけて上値を伸ばした。
円は対ドルで下げを拡大する展開。一時0.3%余り安い1ドル=156円96銭まで売られた。ニューヨーク時間の正午ごろまでは、NY前日終値を挟んで方向感なく推移していたが、その後は下げ基調となった。
| 為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ブルームバーグ・ドル指数 | 1190.42 | 1.59 | 0.13% |
| ドル/円 | ¥156.91 | ¥0.52 | 0.33% |
| ユーロ/ドル | $1.1730 | -$0.0018 | -0.15% |
| 米東部時間 | 16時50分 |
8日に発表される4月の米雇用統計について、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらは、非農業部門雇用者数が前月比8万人増になると予想。
「インフレ見通しが一段と懸念される中で、今回も強い数字となれば、想定される米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利見通しの上振れ余地を大きく広げ、ドル高につながる」と指摘した。
また、「ウォーシュ次期FRB議長の下では、利上げのハードルは高いと市場は十分に認識している」とし、「これが、マクロ経済の絶対的・相対的なファンダメンタルズの改善や原油高という環境にもかかわらず、ドルが上昇しにくかった主な要因の一つだと考えている」と述べた。
原油
原油相場は下落。イラン戦争の終結とホルムズ海峡の再開に向けた合意を巡る懐疑的な見方が再び強まる中、荒い値動きとなった。
国際指標の北海ブレント先物は、1バレル=100ドル超で取引を終えた。米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は95ドルを下回る水準で終了した。
イランとの合意が成立するかどうかを巡り、市場参加者があらゆる材料を見極めようとしていることから、今週の原油市場は不安定な値動きとなっている。戦争によって物流が停止する前には世界の原油と液化天然ガス(LNG)の約2割が通過していたホルムズ海峡の再開は、エネルギー市場で深刻化している供給混乱の解消に向けて極めて重要となる。
事情に詳しい関係者によると、米政府はホルムズ海峡の段階的な再開につながる可能性がある1ページの覚書を提示した。イラン指導部は、提示された条件を受け入れるかどうかをまだ示しておらず、米国は回答待ちの状況が続いている。

取引終了後には、イラン南部の港湾都市バンダルアバス近郊で複数の爆発音が聞こえたと、同国の半国営ファルス通信が報じた。
今週に入ってからの様々な報道を受けて、みずほセキュリティーズUSAのエネルギー先物部門ディレクター、ロバート・ヨーガー氏は「イランは米国に対し大幅に譲歩する考えはないようだ」と述べた。
ブレント原油は6日、戦争が近く終結するとの期待感から8%近く急落した。一方で、市場では合意成立に向けた障害を見極めようとする流れが強まっている。米CNNによると、イランがホルムズ海峡を通過する船舶に対し、事前申請を義務付ける新たな規則を導入したと報じた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比0.27ドル(0.3%)安の1バレル=94.81ドルで終了。北海ブレント先物7月限は1.21ドル(1.2%)下落して100.06ドルで終了した。
金
金は3日続伸。米国とイランが合意に至るとの期待を背景に原油や天然ガス相場が下げ、インフレが利下げ余地を制限するとの懸念が和らぎ、金買いが続いた。
金スポットは主に1オンス=4700ドルを超える水準で取引された。前日には3%上昇し、3月下旬以来の大幅高となっていた。エネルギー価格の下落が債券利回りを押し下げる一方、ドルはイラン戦争前の水準まで下落した。いずれもドル建てで利息を生まない金にとって追い風となる。
事情に詳しい関係者によると、米政府はホルムズ海峡の段階的な再開につながる可能性がある1ページの覚書を提示した。イランは数日中に回答すると見込まれている。

欧州
7日の欧州株は下落。ストックス欧州600指数は1.1%安で取引を終えた。この日はエネルギー銘柄を中心に売りが広がった。石油大手シェルは自社株買いを縮小させたことが嫌気され2.9%下落した。
欧州債市場ではドイツ債がほぼ変わらず。イラン政府がホルムズ海峡を通過する船舶に対し、新たな規則を示したと報じられると、上げを消した。それまでの報道では、ホルムズ海峡の再開に向けてイランが米国との合意に達する可能性が示唆されていた。
スワップ動向によると、欧州中央銀行(ECB)による今年の利上げは計62ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と想定されている。前日は計61bpだった。
英国債は上げを失う展開となった。関心はこの日の地方選挙に集まっている。与党・労働党は厳しい結果が予想されており、スターマー首相への圧力が強まる可能性がある。
短期金融市場が織り込む年末までのイングランド銀行(英中央銀行)の利上げは計55bpとなっている。これまでは計56bpだった。
| 為替 | スポット価格 | 前営業日 |
|---|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.1761 | 1.1748 |
| ドル/円 | 156.64 | 156.39 |
| ユーロ/円 | 184.21 | 183.73 |
| 株 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ストックス欧州株600 | 616.42 | -6.83 | -1.10% |
| 英FT100 | 10,276.95 | -161.71 | -1.55% |
| 独DAX | 24,663.61 | -255.08 | -1.02% |
| 仏CAC40 | 8,202.08 | -97.34 | -1.17% |
| 債券 | 直近利回り | 前営業日比 |
|---|---|---|
| 独国債2年物 | 2.59% | +0.02 |
| 独国債10年物 | 3.00% | +0.00 |
| 英国債10年物 | 4.95% | +0.01 |
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