• トランプ氏、イラン戦争での中国の役割や貿易障壁を協議する意向
  • 首脳会談のほか天壇訪問や中南海での茶会も、関係安定化を模索へ
北京に到着し、中国の韓正副主席や儀仗隊、旗を振る数百人の子供たちに迎えられるトランプ米大統領(中央)
北京に到着し、中国の韓正副主席や儀仗隊、旗を振る数百人の子供たちに迎えられるトランプ米大統領(中央)Photographer: Mark Schiefelbein/AP Photo

トランプ大統領が13日、北京に到着した。米大統領が国賓として中国を訪問するのは9年ぶり。米中の首脳はイランを巡る戦争が続く中で、関係の安定化を模索する。

  米大統領専用機は北京の首都国際空港に現地時間午後8時前に着陸した。空港では赤じゅうたんが敷かれ、韓正副主席が儀仗隊、旗を振る数百人の子供たちとともに出迎えた。

  トランプ氏にとって本格的な日程は14日午前から始まり、人民大会堂で習近平国家主席との会談が予定されている。

  中国の習近平国家主席はより自信を強めて首脳会談に臨む。韓国で昨年会談した際には、中国がレアアースを武器にトランプ氏に圧力をかけ、関税引き上げを撤回させることに成功した。

  それ以降、トランプ氏が追加関税を課す権限は米連邦最高裁判所の判断によって制限され、イラン戦争も同氏の国内政治における立場を弱めた。

  それでもトランプ氏と政権当局者は、会談で習氏に難しい問題を突きつけると訪問前に主張。中東での戦争における中国の役割や、米企業に対する貿易障壁の引き下げを働き掛けると意気込んだ。

  トランプ氏は訪中に同行する企業幹部の詳細に言及したソーシャルメディアへの投稿で、「並外れた指導者である習近平国家主席に対し、中国を『開放』するよう求めるつもりだ。そうすればこれらの優れた人材が力を発揮し、中華人民共和国をさらに高い段階へと引き上げることにつながる!」と述べ、「実際、数時間後に会う際には、それを最初に要請する」と続けた。

  ロイター通信がトランプ政権の目標に詳しい匿名の関係者4人の話として報じたところによると、米中は関税引き下げが可能な約300億ドル相当の品目を互いに特定する枠組みを検討している。国家安全保障上の利益を損なうことのない品目が対象になるという。ホワイトハウスはこの報道について、コメントの要請にすぐには応じなかった。

習氏との茶会も

  訪中日程には首脳会談のほか、天壇訪問や中南海で習氏との茶会なども盛り込まれている。本来は4月に予定されていたが、イラン戦争の決着にトランプ氏が手間取る中で延期されていた。

  トランプ氏はここ数日、和平合意の一部として核開発計画を縮小させるというイランの提案に不満を示していた。だが、中国への出発前には首脳会議でイラン戦争を大きくは取り上げない意向を示唆し、貿易協議を最優先すると述べた。

U.S. President Trump Arrives In China
北京に到着したトランプ米大統領(13日)Photographer: Alex Wong/Getty Images

  だが、イランが輸出する原油の大半を購入する中国は、イランが戦争を継続する上で重要な経済的生命線でもある。中国は独自の地政学的影響力を持ち、トランプ氏は利用したいと考えている可能性がある。

  イラン戦争は米中関係に新たな緊張をもたらし、トランプ政権は最近、イラン産原油の購入や同国への衛星画像提供を理由に、複数の中国企業に制裁を科した。

  米当局者によると、イランが中国との取引で得られている収入や、武器が輸出されている可能性も協議される見通しだ。

  トランプ氏は同時に、農業やエネルギー、航空宇宙などの分野で経済取引を確保したい意向もあり、多数の企業幹部を同行させている。地政学的に最大の競争相手である中国との経済関係を管理するための「貿易委員会」の詳細を詰めることも目指す。

  今回の訪中には、ルビオ国務長官とヘグセス国防長官も訪中に同行している。

  ルビオ氏は上院議員時代、新疆や香港における中国の行動を批判し、中国から2回制裁を科されたことがある。米国防長官の中国訪問は、2018年に当時のマティス長官が北京で習氏と会談して以来となる。

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原題:Trump Lands in China for Xi Summit With Iran War in Limbo (1)(抜粋)