▽米国株式市場=大幅高、トランプ氏のイラン攻撃中止表明で上げ幅拡大<ロイター日本語版>2026年6月12日午前 5:11 GMT+9

[ニューヨーク 11日 ロイター] – 米国株式市場は主要株価指数が大幅高で取引を終えた。トランプ米大統領がイランへの攻撃計画を中止したと表明したことを受けて上げ幅を拡大した。投資家は米実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙企業スペースX(SPCX.O), opens new tabの12日の上場に注目している。
主要3指数はいずれも、米国とイランが一時的な停戦で合意した4月8日以来最大の上昇率を記録した。
攻撃が予想されていた数時間前、トランプ氏は交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」で、イランとの協議が同国の最高指導部レベルに引き上げられ、地域諸国の承認を得たと表明した。 もっと見る
トランプ氏はその後、ホワイトハウスで記者団に対し、米国とイランは早ければ今週末にも和平合意に署名する可能性があり、これによりホルムズ海峡を通る船舶の往来が再開されるとの見方を示した。 もっと見る
これを受けて米株市場は前日の急落からの反発を強めた。半導体メーカー株が上昇し、S&P500種を押し上げた。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは7.9%上昇し、2025年4月以来最大の上昇率となった。
主要株価指数は前日、1%超下落し、S&P500情報技術指数(.SPRLCT), opens new tabは調整局面入りが確認されていた。
パー・スターリング・キャピタル・マネジメントのディレクター、ロバート・フィップス氏は「テクニカル指標は比較的売られ過ぎの水準にある」と指摘。「急ピッチで上昇し過ぎたのと同じように、急ピッチで下落し過ぎた」と述べた。
スペースX(SPCX.O), opens new tabは11日、新規株式公開(IPO)を通じて1株135ドルで約5億5556万株を発行し、過去最大となる750億ドルを調達した。上場時の時価総額は1兆7700億ドルとIPOとして過去最高となる。 もっと見る
同社は12日にナスダック市場で取引を開始する。
オラクル(ORCL.N), opens new tabは8.5%急落。同社は10日、26年度(26年5月まで)の設備投資が会社予想を上回ったことを明らかにした。さらに27年度も追加の借り入れを行う方針を示し、人工知能(AI)インフラ構築に必要なキャッシュバーン(資金燃焼)の規模が膨大になることを浮き彫りにした。 もっと見る
労働省が11日発表した5月の卸売物価指数(PPI)は3年半ぶりの大幅な伸びを記録。中東情勢の緊迫化を背景にエネルギー製品の価格が押し上げられ、インフレ圧力の高まりを改めて裏付ける内容となった。 もっと見る
ニューヨーク証券取引所(NYSE)では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.74対1の比率で上回った。ナスダックでも2.75対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は214億1000万株。直近20営業日の平均は207億株。
▽NY外為市場=ドル下落、トランプ氏がイラン攻撃中止 「有事の買い」後退<ロイター日本語版>2026年6月12日午前 4:32 GMT+9

[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、トランプ米大統領がイランとの協議が進展していることを踏まえ、この日の夜に予定していたイランに対する攻撃を中止すると表明したことを受け、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し下落した。
トランプ氏は朝の時点では、この日の夜にイランを「極めて強力に攻撃する」と表明し、イランの原油インフラの拠点であるカーグ島を掌握する考えを示していたが、午後になり、イランとの協議がイラン最高指導部レベルに引き上げられ、「協議および最終的な事項」が承認されたことなどを踏まえ、攻撃を中止したと明らかにした。
トランプ氏はその後、イラン問題を巡り「素晴らしい合意」が成立したとし、早ければ今週末にも欧州で署名される可能性があると表明。数日中に最終合意に達する可能性があるとし、署名式にはバンス副大統領が出席すると明らかにした。これについて、イラン準国営のファルス通信は、イラン側は正式な回答を行っていないものの、この合意を承認する公算が大きいと報じている。
ドルは地政学的緊張が高まる局面で「有事の買い」が入り上昇する傾向があるが、和平への観測が強まると下落する傾向がある。
マネックスUSAのトレーディング責任者フアン・ペレス氏は「事態のエスカレーションがデエスカレーションにつながるというパターンに市場は慣れてきている」とし、「こうした背景が為替相場に反映されている」と指摘。「攻撃が長期化する可能性が高まればドルにとっては大きなプラス材料になる一方、和平合意で事態が急速に収束する可能性が意識されれば、株式などのリスク資産への選好が高まり、ドル相場に下押し圧力がかかる」と述べた。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「きょうもまた取引時間中にトランプ大統領がイランへの攻撃を示唆した後に撤回し、『和平は目前だ』などと発言した」とし、「こうした場合、市場ではリスク選好度が高まる」と指摘。「株式などのリスク資産に買いが入り、ドルが売られる展開になる」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は0.41%安の99.64と、約1週間ぶりの安値近辺。
円は対ドルで0.49%高の159.73円。ただ、政府・日銀による為替介入が警戒される領域にとどまっている。
ユーロ/ドルは0.42%高の1.15820ドル。欧州中央銀行(ECB)はこの日、政策金利である中銀預金金利を0.25%ポイント引き上げ、2.25%とした。利上げは2023年9月以来、約3年ぶりだった。
米連邦準備理事会(FRB)は16─17日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定するとの見方が大勢になっている。
| ドル/円 NY終値 | 159.92/159.96 |
| 始値 | 160.52 |
| 高値 | 160.59 |
| 安値 | 159.65 |
| ユーロ/ドル NY終値 | 1.1577/1.1581 |
| 始値 | 1.1531 |
| 高値 | 1.1589 |
| 安値 | 1.1504 |