
[リヤド 10日 ロイター] – サウジアラビアのリヤドにあるキング・ハーリド国際空港が10日に攻撃を受け、同国当局によると、少なくとも12人が死亡、300人以上が負傷した。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が攻撃を認めた。同空港が攻撃されるのは今週3回目。サウジへの攻撃は一段と激しさを増している。
サウジ民間航空当局によると、死者はサウジアラビア人4人、バングラデシュ人2人のほか、米国、ヨルダン、パレスチナ、シリア、スーダン、エジプトの出身者各1人。負傷者は最新の集計で309人まで増えた。事情を知る関係者によると、負傷者は救急車やヘリコプターで搬送され、病院は対応に追われた。一部は重体という。
今回の攻撃は事前の警告なく発生し、早期警戒システムの警報も出ていなかった。同空港は今週既に2度攻撃を受け、4人が死亡したほか、駐機中のサウジの民間旅客機が大きく損傷した。相次ぐ攻撃で多数の死者が出たことで、サウジの防衛能力の脆弱性が浮き彫りとなった。
フーシ派の広報部門トップは攻撃後にXへ投稿し、「リヤド国際空港を閉鎖した」と表明した。フーシ派は、サウジの支援を受けるイエメン政府が5日にフーシ派への攻勢を開始したことを受け、サウジ領空を軍事作戦区域に指定し、民間航空機に同領空を避けるよう警告している。
サウジ主導のアラブ諸国連合軍は今回の攻撃に報復すると表明した。
2015年にイエメン内戦に介入したサウジは、フーシ派と地上戦を展開するイエメン政府を支援するため、フーシ派への空爆を続けている。サウジとイエメン政府は、フーシ派支配地域の標的に数百回の攻撃を行ったとしている。フーシ派は、これらの攻撃で女性や子どもを含む民間人が死亡したとしている。ロイターは双方の主張を独自に確認できていない。
今回の攻撃後、トランプ米大統領はホワイトハウスの外で記者団の取材に応じた。米国がサウジによるフーシ派への攻撃に加わる計画があるかと問われ、「そうするかもしれない。検討する。今回の攻撃について知ったばかりだ。決定を下すことになる。われわれは非常に迅速に動く」と述べた。
ルビオ米国務長官は攻撃を非難し、「罪のない民間人の命をあからさまに軽視する行為だ」と述べた。
在リヤド米大使館は「攻撃を把握している」とし、「全ての米国民に対し、同空港と周辺地域を避けるよう強く勧告する」と表明した。在サウジの英国大使館とアイルランド大使館もXへの投稿で、同空港での「重大な事案」を把握していると明らかにした。カナダ大使館は「進行中の軍事活動」が空港の運営に影響を及ぼしていると説明した。
空港にいた目撃者によると、爆発が起き、その後、屋内で複数の人が負傷して倒れていた。負傷した旅行者はロイターに対し、空港の外で何かが上空を飛んでいくのを見た後、出発ゲート付近の天井の一部が崩落したと語った。
<リヤドで大型国際会議>
サウジ民間航空当局によると、リヤドに向かう全便が目的地を変更し、空港の業務は一時停止した。
航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、リヤド行きの全便が目的地変更か欠航となった。エティハド航空とカタール航空は、それぞれの拠点空港とリヤドを結ぶ複数の便を欠航にした。一部の欠航は12日まで続く。クウェート航空も、リヤド空港が「治安情勢」を理由に閉鎖されたとして、リヤド発着便を欠航にしたと発表した。
リヤドでは今月、世界石油会議(WPC)とサウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が主導する国際金融会議 「未来投資イニシアチブ(FII)」が開かれる。両会議の主催者は10日、予定通り開催すると表明し、参加者の安全への懸念払拭に努めた