[シンガポール 11日 ロイター] – 欧州全体の航空管制を統括する欧州航空航法安全機構(ユーロコントロール)は10日、今後72時間以内にシリアへの空爆が開始される恐れがあるとして、地中海東部の航行に警戒を払うよう航空会社に呼び掛けた。

空爆の際には空対地ミサイルか巡航ミサイルが使われる可能性があり、無線航法装置の接続が断続的に切れることもあり得るという。また、フランスのマクロン大統領も同日、シリアの化学兵器施設への空爆を実行するどうかについて、米英とさらに協議した上で数日中に決定する方針を示した。大統領は、国連安全保障理事会で行われている協議とは無関係に、フランスおよび同盟国として実行の条件を検討すると説明。「同盟国、とりわけ英国および米国と技術的、戦略的情報の交換を続け、数日中に決定を発表する」と述べた。

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子も同日、シリアの化学兵器使用疑惑を巡り、軍事行動が実施されるならサウジも加わる可能性があると表明。訪問中のパリでマクロン大統領と共同記者会見した。皇太子は、同盟国に求められれば「参加する」と述べた。トランプ米大統領は9日、速やかに強力な措置を採ると約束し、軍事行動の可能性を示唆している。