自家用車などで客を運ぶ「ライドシェア」事業は、日本では厳しく制限されていますが、アメリカのニューヨークでは、ライドシェアの車が増えすぎて、交通渋滞が深刻になっているとして、市の当局が規制に乗り出す方針です。ニューヨークの中心部、マンハッタンでは、イエローキャブと呼ばれるタクシーに加えて、ウーバーやリフトといったライドシェアの配車サービスで、多くの自家用車が街を走っていて、その数は年々増えています。

ニューヨーク市は、去年、「空車ばかりなのに、街は車だらけ」と題した報告書をまとめ、それによりますとマンハッタンでは、平日夕方のピーク時にはタクシーとライドシェアだけで1万台を超える車が走っていて、2013年に比べ2倍の交通量だということです。

このため、ニューヨーク市は、8月中にも、ライドシェア事業の規制に乗り出す方針で、ライドシェアに登録できる車を向こう1年間、原則として認めないことや、タクシーに比べて安くなりすぎないよう最低料金を設けることなどを検討しています。

ウーバーやリフトなどは「性急すぎる」などと反発する一方で、ニューヨークほどの大都市では車での移動にはこの先限界があるとみて、自転車や電動機付き自転車のライドシェアに重点を移す動きもでています。