30日のニューヨーク外国為替市場では、円とスイス・フランを中心に逃避通貨が堅調。ドルは主要10通貨に対して高安まちまちとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、株が小幅安となり米国債は小幅上昇した。一方、北欧通貨が下げたほか、英国の欧州連合(EU)離脱リスクでポンドは圧迫された。

  • ニューヨーク時間午後5時ちょうど現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。一時は0.1%上昇し、6月3日以来の高値を付けた
  • 6月の米個人消費支出(PCE)統計では、PCEコア価格指数が当局目標に向かって持ち直す兆しを示した
    • ユーロは対ドルで1.11ドルの支持水準を維持したことから上昇。カナダ・ドルも高い。中東で緊張が続く中、原油が上昇したことが買い材料
  • FOMCの結果発表を控え、ドルは米10年債利回りとほぼ連動する動きが続いた。FOMCでは利下げが広く予想されている
    • バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの米経済担当責任者、ミシェル・マイヤー氏は0.25ポイントの利下げと今後数会合での「保険としての」追加利下げに向けたガイダンス、バランスシート縮小の終了を予想
    • こうしたハト派的なセンチメントは市場で予想されているため、金利やドルへの影響は限定的となる可能性-マイヤー氏は30日のリポートに記した
  • ドルは対ユーロで0.1%安の1ユーロ=1.1155ドル。対円では0.2%安の1ドル=108円61銭
  • ポンドは対ドルで0.6%安
U.S. Treasury yields and Bloomberg dollar index closely aligned into FOMC

欧州時間の取引

  ポンドが4営業日続落。4営業日としての下げ幅は2016年以来の最大となる見通し。合意なき英EU離脱の懸念が背景。ブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。

原題:FX Havens Firm as Stocks Slip; Pound Among Laggards: Inside G-10(抜粋)