[ニューヨーク 5日 ロイター] – 今週の米株式市場は米企業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙企業スペースXの巨額の新規公開株(IPO)が焦点となる。投資家は過度の熱狂への警戒を強めている。
雇用統計によって米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制を重視し、利上げに動くとの懸念が強まる中、消費者物価指数と卸売物価指数も注目を集める。先週末は失速したものの、最近の相場上昇をけん引してきたテクノロジー部門の主要企業による決算発表も控えている。
リスクとしては、米国・イスラエルとイランの衝突や、中東の緊張激化によるエネルギー価格の急上昇が挙げられる。
スペースXはIPOとして史上最大となる750億ドルの資金調達を目指している。これにより同社の評価額は1兆7500億ドルに達する見通し。11日に公開価格が決まり、翌日にナスダック市場で取引が始まる見込みだ。
グレンミードの投資戦略・調査責任者ジェイソン・プライド氏は「史上最大規模のIPOが控えており、誰もが注目している。懸念されるのはこれが市場の過熱を示す兆候なのかという点だ」と語った。
10日に発表される5月の消費者物価指数(CPI)は、原油やガソリン価格の急騰がインフレに影響を与える影響を示すことになる。11日には卸売物価指数が発表される。
プライド氏はエネルギー価格の上昇が他のCPI構成要素にどの程度波及しているかが懸念材料の一つだと指摘した。FRBはCPIを注視しており、エネルギーや食品価格の上昇が波及せず、他の項目が安定していることを確認したいはずだと述べた。
ハイテク大手のオラクル(ORCL.N), opens new tabとアドビ(ADBE.O), opens new tabの四半期決算も注目される。今回の決算はハイテク株投資の勢いや、人工知能(AI)による混乱への懸念から年初に大きな打撃を受けたソフトウエア業界の回復力を測る試金石となる。