[東京 9日 ロイター] – 内閣府が9日発表した2019年10─12期実質国内総生産(GDP)2次速報値は前期比1.8%減、年率換算では7.1%減となり、1次速報の前期比1.6%減、年率6.3%減から大幅に下方修正された。民間設備投資は前期比4.6%減(1次速報は3.7%減)で、 0.9ポイントの下方改定幅は09年1─3月以来の大きさだった。 

同年7─9月期の成長率も、季節調整により前期比年率0.5%増から同0.1%増に下方改定されており、日本経済の基調的な弱さが浮き彫りになった格好だ。 

<設備投資、09年1─3月以来の減少幅> 

10─12月期は5四半期ぶりのマイナス成長で、前回消費増税直後だった2014年4─6月期(年率7.4%減)以来の減少幅となった。 

今回の下方修正により、民間設備投資のマイナス幅はリーマン・ショックから間もない2009年1─3月期以来の大きさとなった。 

供給サイドの情報に基づく1次速報に法人企業統計の内容を加味したためで、不動産業や電力会社、情報通信(IT)メーカーの設備投資減少が下押しした。オフィスビルや安全対策工事需要の減少などが響いた。 

1次速報では0.1%増の寄与度と推計していた民間在庫の寄与がゼロ%となったことも下押し要因となった。 

輸出は1次速報と同様前期比ゼロ%だった。 

一方、民間最終消費支出は1次速報の前期比2.9%減から2.8%減に、民間住宅も同2.7%減から2.5%減に小幅上方修正された。酒類を除く飲料が好調だったという。 

ロイターがまとめた2次速報値の民間調査機関予測では、予測中央値は前期比1.7%減、年率6.6%減だった。