【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は16日、声明を発表し、新型コロナウイルス感染拡大による世界経済の失速を回避するため、「さらに多くの政策対応が必要になる」と訴えた。20カ国・地域(G20)に財政出動を促し、金融危機直後に拠出した年9000億ドル(約96兆円)を上回る積極的な対応を求めた。

 ゲオルギエワ専務理事は、経済に及ぼす悪影響を早期に断ち切るため「絶え間ない連携と緊密な調整」が重要だと強調。財政出動、金融政策、規制対応の三つの分野でさらなる連携した行動を呼び掛けた。

 IMFによると、G20は2009年に国内総生産(GDP)の合計の2%に相当する計9000億ドルを超える財政出動を実行。「20年はより多くの対応が必要になる」と述べ、「世界規模で協調した同時期の財政刺激策」の検討を促した。