【ロンドン時事】米ブルームバーグ通信は7日、英製薬大手アストラゼネカが米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズに経営統合の可能性を打診していると報じた。両社は新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発で先行しており、統合が実現すれば開発競争を主導しそうだ。

 報道によると、アストラゼネカが5月、ギリアド側に接触した。ただ、両社の間で統合に関する正式な協議は行われていないという。

 両社は新型コロナのワクチン・治療薬開発を積極的に進めている。アストラゼネカと英オックスフォード大が共同開発中のワクチンは、世界的に臨床試験(治験)が行われている。アストラゼネカは9月のワクチン供給開始に備える。

 一方、ギリアドの感染症治療薬「レムデシビル」は日米の保健当局により、新型コロナ治療薬として他に先駆けて承認された。