米ニューヨークで、低所得者向けの食料購入補助券を求めて並ぶ人々=5月12日(AFP時事)
米ニューヨークで、低所得者向けの食料購入補助券を求めて並ぶ人々=5月12日(AFP時事)

 【ワシントン時事】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、各国・地域が打ち出した財政支出は1000兆円を突破し、史上最大規模に膨らんだ。経済活動の再開に伴い感染「第2波」のリスクが浮上、財政出動の積み増しは避けられそうもない。

 国際通貨基金(IMF)は11日、各国政府による新型コロナ経済対策の規模が10兆ドル(約1070兆円)に達したと明らかにした。世界の国内総生産(GDP)に占める財政支出総額の割合は、金融危機が深刻化した2009年(1.7%)の2倍以上との試算もある。

 日本では12日、今年度第2次補正予算が成立。第1次補正と合わせて一般会計から60兆円近くを投じる。米国は3兆ドル(約320兆円)に迫り、増額を「真剣に検討中」(ムニューシン財務長官)。ドイツは今月合意した追加策を含めて少なくとも8800億ユーロ(約106兆円)を充てる。

 一方、感染第2波到来のリスクも高まっている。米疾病対策センター(CDC)は12日、感染者が急激に増えれば外出規制を再発動する必要があると警告。西部のオレゴン州やユタ州は経済再開に向けた規制緩和を一時停止した。中国北京市では2カ月ぶりに感染報告があり、主な食品卸売市場が再び閉鎖された。

 戦後最悪とされる危機が長引けば、失業者の増加は不可避だ。IMFのゲオルギエワ専務理事は「思い切った景気刺激策が必要」と、追加措置を呼び掛ける。主要国の財政赤字や公的債務が空前の規模にまで膨張する中、感染再拡大の抑制と、経済の早期再生の両立に向けて、難しいかじ取りを迫られている。