[上海/ベルリン 1日 ロイター] – ドイツが香港との犯罪人引き渡し条約を停止すると発表したことについて、ドイツの中国大使館は決定は国際法に反すると非難した。 

香港政府は7月31日、9月6日に予定されていた立法会(議会)選挙を1年延期すると発表。これを受け、ドイツのマース外相は、香港との犯罪人引き渡し条約を停止すると表明した。 

マース外相は「香港政府が民主派候補十数人の立候補資格を取り消したり選挙の延期を決定したことは、香港市民の権利侵害にあたる」と表明。「われわれはこれまで、中国が国際法のもとで法的責任を果たすことを期待すると繰り返し表明してきた」とし、それには香港基本法のもとでの権利、自由で公正な選挙を実施する権利の確保も含まれるとした。 

在独中国大使館は、ウェブサイトに公開した31日付の声明で、ドイツ政府の条約停止決定は国際法や国際関係の基本的基準に違反し、中国の内政問題への干渉と批判、マース外相の発言に「強い不満と断固とした反対」を表明するとし、中国は「さらに対応する権利を有する」と述べた。