[ニューヨーク 25日 ロイター] – ロイター/イプソスが25日公表した米大統領選に関する世論調査によると、激戦州6州で野党民主党のジョー・バイデン前副大統領と再選を目指すトランプ大統領が激しい攻防を繰り広げている。

調査は、激戦州アリゾナ、フロリダ、ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ノールカロライナ各州で投票に行く可能性の高い有権者565─637人を対象に、11─16日に実施された。

フロリダ、ノースカロライナ州では、両候補の支持率は拮抗。他4州ではバイデン氏がトランプ大統領をリードしているものの、アリゾナ州ではわずか1%ポイント、ペンシルべニア州では3%ポイント、ウィスコンシン、ミシガン両州では5%ポイントの僅差となった。

週初に発表された全米の有権者に対する調査ではバイデン氏が8%ポイントの差でトランプ大統領を引き離しており、今回の選挙が2016年大統領選のように、まちまちの結果となる可能性も出てきた。16年選挙では、民主党のクリントン候補が一般投票の得票数でトランプ氏を上回ったものの、トランプ氏が過半数の選挙人を獲得して勝利した。

また調査では、トランプ大統領の主要支持層とされる大学教育を受けていない白人有権者にシフトが見られた。

大学教育を受けていない白人有権者のトランプ大統領への支持は全米レベルで50%、バイデン氏は41%。16年の大統領選では、トランプ氏への支持は61%、クリントン氏は31%となっていた。

激戦州のフロリダ、ミシガン、ペンシルべニア、ウィスコンシンの各州でも、大学教育を受けていない有権者の10人に4人がバイデン氏を支持すると回答。16年選挙では、クリントン氏への支持が10人中3人だった。

トランプ大統領の新型コロナウイルス対応を巡っては、全米レベルでは56%が支持しないと回答。うち43%は「強い」不支持を唱えた。

しかし、激戦州ではトランプ大統領のコロナ対応への不満はさほど強くなく、いずれの候補者がコロナ対応で優れているかとの質問に対し、フロリダ州の有権者の支持は均等に分かれた。

雇用創出の手腕を巡っても、フロリダ州では51%がトランプ大統領を支持、バイデン氏への支持は41%だった。