[ローマ 21日 ロイター] – 20カ国・地域(G20)や主要機関は21日、ローマで開いた「グローバル・ヘルス・サミット」 で、新型コロナウイルスワクチンの製造増に向け、自主ライセンシングと技術移転の推進を呼び掛ける宣言を採択した。ただ、米国などが支持を表明していた特許権の一時放棄については、合意できなかった。

世界でこれまでに接種された新型コロナワクチン15億3000万回。ただアフリカでの接種は全体の約1%にとどまるなど、世界的に格差が広がっている。

こうした中、米ファイザーのブーラ最高経営責任者(CEO)は、独ビオンテックと共同開発したワクチンについて「低中所得国に対し年内に10億回分、来年にさらに10億回分を提供することを確約する」と表明。低所得国には低価格で提供し、中所得国には先進国が支払う価格の約半分で提供するとした。

米医薬品・健康関連用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」に2億回分を提供することを確約した。

欧州連合(EU)は、アフリカにワクチン製造拠点を建設するために10億ユーロ(12億ドル)を拠出すると確約。ドイツはCOVAXに 追加的に1億ユーロを提供すると表明した。

このほか、中国の習近平国家主席が今後3年間で30億ドルの追加支援を行うと確約したほか、ワクチンを巡り協力する国際フォーラムの設立を提案。

国際通貨基金(IMF)は、パンデミック(世界的大流行)終息に向けた500億ドル規模の計画を提案した。2021年末までに世界の人口の少なくとも40%がワクチンを接種し、22年上半期までに最低60%が受ける。

グローバル・ヘルス・サミットは採択した宣言で、新型コロナ対策の国際的な枠組み「ACTアクセラレーター」の重要性も改めて確認した。