[東京 15日 ロイター] – ANAホールディングスとグループのベンチャー企業アバターイン(東京・中央)は15日、分身(アバター)ロボットの遠隔操作で、美術館などの施設に実際いるような体験ができるサービス「アバターイン」を今秋から始めると発表した。航空事業はコロナ禍で打撃を受けており、それに次ぐ柱としたい非航空事業を強化する狙いがある。

ANAは、非航空事業の収入を5年後にコロナ前のほぼ倍増となる約4000億円に増やす目標を掲げている。来年からは海外展開も目指す。

サービスでは、利用者が行きたい場所にある分身ロボット「ニューミー」を遠隔操作し、インターネット経由でその場にいるような臨場感を味わえる。ロボット画面を通じて現地の人とのコミュニケーションも可能だ。

アバターインの深堀昴・最高経営責任者(CEO)は説明会で、「グローバルなインフラにしたい」と語る。移動が制限され、人との直接対面が難しい状況が続く「コロナという環境が追い風になっている」という。

法人からは、病院や介護施設、複数の工場や各店舗への訪問などでの利用が多く見込まれており、深堀CEOによると、米国、カナダ、スイスやスペイン、シンガポールなどからも引き合いがあるという。

美術館、観光施設などの法人は6カ月単位の契約で、サービス利用料として月額6万9800円(税別)と手数料がかかる。個人利用者はスマートフォンやパソコン上で行きたい施設などを検索し、各施設が設定する利用料と接続料を支払う。

本格的な開始を前に、個人向けは美術館や水族館など4施設が参画し、8月限定で試験的に無料で実施する。

ニューミーは国内で量産する。半導体不足の影響で生産ペースが予定より遅れており、来年3月までにまず約500台を生産する計画。