[ジッダ(サウジアラビア) 16日 ロイター] – バイデン米大統領は16日、サウジアラビアのジッダで開かれたアラブ首脳会議に出席し、米国は中東における積極的なパートナーであり続け、地域の前向きな未来づくりに関与すると表明した。一方、イスラエルを含む地域の安全保障や原油の即時増産に関するコミットメントを得ることはできなかった。

大統領として初めて中東を歴訪したバイデン氏は、同地域における米国の関与に関するビジョンと戦略を発表。しかし、首脳会議の共同声明はあいまいな内容となった。

サウジのファイサル外相は、湾岸諸国とイスラエルの防衛同盟に関するいかなる議論も把握しておらず、自国はそうした協議には関与していないと発言。記者団に対し、全ての航空会社に領空を開放するという決定は、イスラエルとの外交関係樹立とは関係なく、さらなる措置の前触れでもないと語った。

ガソリン価格の高騰でインフレ率が40年ぶりの高水準となる中、バイデン氏は原油生産に関する合意を期待してサウジを訪問した。しかし増産の確約は得られず、サウジ、ロシアなどの産油国からなる「OPECプラス」が8月3日に開く会合に望みをかけることとなった。

同氏は「今後数カ月で何が起こるか楽しみだ」と述べた。