[イスタンブール 22日 ロイター] – ロシアとウクライナは22日、ウクライナに滞留する穀物の輸出再開に向けた合意文書に署名した。仲介役を務めた国連のグテレス事務総長とトルコのエルドアン大統領は、世界的な食料危機緩和への一助になるという認識を示した。

ロシアとウクライナの代表はイスタンブールで、握手や同じテーブルに着くことを避け、別々に署名した。

グテレス事務総長は「黒海に灯台が誕生した。希望と可能性、さらに世界がかつてないほど必要としている救済の灯台だ」とし、ロシアとウクライナ双方に合意内容を完全に履行するよう呼びかけた。

エルドアン大統領も、今回の合意が飢饉(ききん)を防ぎ、世界の食料インフレ緩和にも有益と述べた。

今回の合意の下、南部オデーサを含む3つの港から安全な航路を通り穀物を輸送できるよう、ウクライナが船の出入りを誘導する。トルコには監視組織が設けられ、船が武器を積んでいないかなどを検査する。

国連の高官は23日にもイスタンブールに共同調整センターの設置が開始されるとし、迅速に合意が履行に移され、「数週間程度で適切な履行に至るだろう」という認識を示した。

さらに輸出量については「ロシアのウクライナ侵攻前の水準である月間約500万トンへの回復を目指している」とした。

今回の合意は120日間有効だが、延長は可能という。

高官は「戦争状態にある2国がこのような協定で交渉できたことは前代未聞」と評価した。