中国当局は自国の半導体ファンド、国家集成電路産業投資基金の責任者を務める丁文武総経理への調査を開始した。最近は中国の半導体政策や投資に関わる重要人物を対象とした調査が相次いでいる。

  共産党の中央規律検査委員会は7月30日の声明で、丁総経理(60)に「深刻な規律・法律違反」の疑いがあると説明。規律検査委が工業情報省に派遣した組織による調べを受けているという。詳しい説明は控えた。

  中国当局は先週も肖亜慶工業情報相を法律・規律違反の疑いで調査していると発表していた。

  当局は丁、肖両氏の事案を関連づけたり、法律・規律違反以外に踏み込んだ説明をしたりしているわけではいないが、昨年終盤以降は習近平指導部から重点分野に指定され、長らく政府による資金提供や支援に慣れてきた半導体業界を揺るがす事態が続いている。

  中国メディアの財新は肖氏への調査が発表される数日前に、多額の負債を抱えて破綻した半導体メーカー、紫光集団の会長を務めていた趙偉国氏に対する調査も始まったと報じていた

原題:China Probes Head of State Chip Fund on Serious Law Violation(抜粋)