[東京 26日 ロイター] – 高市早苗経済安全保障相は26日の会見で、小型モジュール原子炉(SMR)を含めた革新炉の開発に関して、エネルギー安全保障の観点からも「非常に重要な課題だ」との考えを述べた。

原子力委員会を所管している高市安保相は、原子力利用についての大前提は「安全性の確保だと考えている」と発言。一方、エネルギ―安全保障の観点から考えると、「今、円安で海外から生産拠点を国内に移そうとする企業もあると聞いている。電気代や高圧の電力が安定的に供給されないのが大きなネックになってしまっている」と説明した。

また、日常生活や医療現場などでも電力の安定供給は命にかかわるため、原子力に関しては安全確保を大前提にしながら「あらゆる選択肢を確保しておくことは必要だ」とした。

岸田文雄首相は24日午後、脱炭素社会に向けた戦略を協議する「GX実行会議」に出席し、次世代型原発の開発や原発の運転期間延長などの検討を加速するよう指示した。