Belinda Cao、Debby Wu

  • 中国当局、行き過ぎたコロナ規制の回避を表明
  • 工場混乱でiPhoneプロ生産600万台不足の可能性
A government worker in PPE talks to travelers at the railway station in Zhengzhou in central China’s Henan province Saturday, Nov. 26, 2022 Photographer: Future Publishing/Future Publishing

中国河南省・鄭州市は、新型コロナウイルス感染拡大抑制のため主な都市部で5日間にわたり講じてきた「移動に関する管理措置」を30日に解除し、通常の防疫措置に戻す。市政府がソーシャルメディアの微信(ウィーチャット)で明らかにした。同市には米アップルのスマートフォン「iPhone」の世界最大の生産拠点がある。

  市の発表によると、スーパーマーケットや食料雑貨店のほか、映画館や図書館、スタジアム、飲食店なども秩序だって再開する。

  PCR検査も通常に戻す。公共交通機関の利用や公共の場への入場の際は、その前48時間以内に受けたPCR検査での陰性結果の提示を求められる。感染リスクの高いエリアに指定されていない地区の住民は外出しない限り検査を省略できる。

  この発表に先立ち中国当局は、感染を徹底的に抑えこむゼロコロナ政策への抗議行動が週末に各地で広がった事態を踏まえ、行き過ぎたコロナ規制を回避すべきだと表明した。

  鄭州市はエリア全体の制限を解除してから間もなく、一部の集合住宅とビルのロックダウンを発表した。全面的な措置ではなく、より的を絞ったコロナ対策を選択する姿勢をうかがわせた。

  同市にあるiPhone工場は、感染拡大防止のための厳しい規制措置や待遇に不満を募らせた従業員の激しい抗議行動などが発生し、騒動の中心にある。同工場の混乱で「iPhoneプロ」の生産か今年600万台不足する可能性が高いとブルームバーグ・ニュースは報じている

原題:China Adjusts Covid Restrictions in City With Key iPhone Plant
Chinese City Hosting Key IPhone Plant Lifts Covid Lockdown (1)
China’s Iphone City to Relax Covid Control Starting from Nov. 30(抜粋)