【ニューヨーク時事】ロイター通信によると、米ニューヨークの連邦地裁は2日、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)に対する起訴を正式に取り下げた。昨年9月の米司法省との司法取引に基づく措置で、孟副会長は取引成立を受け、既に中国に帰国している。

ファーウェイ孟氏、輪番会長に カナダで約3年拘束

 孟副会長は米国の対イラン制裁を逃れようと、金融機関に虚偽の説明をした銀行詐欺などの罪に問われ、2018年12月、米国の要請を受けたカナダ当局に逮捕された。その後米国で起訴され、カナダの自宅で24時間監視の下、保釈生活を送っていた。

 昨年9月、一部の不正行為を自ら認め、異議を申し立てないことを条件に、米側が将来的に起訴を取り下げる「起訴猶予合意」と呼ばれる司法取引に応じていた。孟副会長は即座にカナダを出国。これを受け、中国が報復措置として拘束したとみられるカナダ人2人も中国からカナダに帰国した。