[6日 ロイター] – 米食品医薬品局(FDA)は6日、エーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を承認した。早期アルツハイマー病の患者が使用対象となる。

エーザイによると、1月23日の週までに発売する。価格は年間2万6500ドルに設定される見通し。

レカネマブは脳にたまった「アミロイドβ(ベータ)」と呼ばれる異常なたんぱく質を減らし、病気の進行を遅らせる。

今回は「迅速承認」と呼ばれる特例で、レカネマブを使った療法をより早く提供するための措置。エーザイは、完全な承認を得るため最新の治験データを提出するとしている。

FDAの神経科学担当者ビリー・ダン氏は声明で「アルツハイマー病の症状だけでなく、根本的な病気の進行を標的にして影響を及ぼす最新治療だ」と述べた。

米国の高齢者向け公的医療保険「メディケア」の適用制限などから、当初はレカネマブを使用できる患者は限られる見通し。

メディケアを管轄するメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)は6日、迅速承認制度で承認された医薬品に対する保険適用制限は入手データの審査に基づき見直される可能性があると説明。FDAの完全な承認が下りれば保険適用を拡大するとした。