
[カイロ 6日 ロイター] – パレスチナのイスラム組織ハマスは6日、ガザ地区の事実上の統治機構を解体したと発表した。パレスチナ人テクノクラート(専門家)のグループに権限を引き渡す用意があるとの姿勢を示し、行き詰まっている米国主導の和平計画の他の部分についてもイスラエルに履行するよう圧力を強めた。ただ、イスラエルはこれを「見せかけ」だと一蹴した。
この組織は10年以上にわたり省庁を統括してきた。その解体を約束することは、昨年10月にイスラエルとの停戦が発効した後にトランプ米大統領が示した戦後ガザに関する計画の重要な柱の一つだった。
ハマスによると、省庁そのものと同組織が任命した職員は引き続き職務にとどまり、米国の仲介による停戦後もハマスの管理下に残るガザ地区の一部で、治安・警察業務を引き続き統括するという。
和平計画の履行を監視するためトランプ米大統領が設置した「平和評議会(ボード・オブ・ピース)」は、ハマスの動きを認識していると表明した。ただ、「最終的な評価は、ガザ住民の切実なニーズを満たすための約束ではなく行動によって判断する」と付け加えた。
ハマスはイスラエルが停戦を繰り返し破り、計画の他の項目を実行していないと非難している。この計画はハマスが武装解除を進めるのに合わせ、イスラエル軍がガザから撤退することを求めている。また、イスラエルがガザでの攻撃を停止するまで武装解除しないとの立場を崩していない。ガザの医療関係者によると、直近にあった6日の攻撃では5人が死亡した。
ハマス政府メディア事務所のイスマイル・アルサワブタ所長は6日、ガザ市での記者会見で、監督機関「政府緊急委員会」のトップが辞任し、同機関自体が解体されたと明らかにした。
サワブタ氏は、これは「合意された取り決めの履行として、また行政の移行プロセスを促進するための、措置の真剣さを示すものだ」と述べた。移行先は米国が支援する「ガザ行政国家委員会」だとした。
トランプ氏が支持する計画の下では、ハマスは政府の監督権限を、米国が支援するパレスチナ人テクノクラートの集団である「ガザ行政国家委員会」に引き渡すことになっている。
同委員会のアリ・シャース委員長は、「業務に必要な資源と条件」が整い次第、15人から成る委員会がガザでの責任を担う用意があると述べた。
一方、イスラエルのサール外相はハマスの発表を一蹴した。同外相はXへの投稿で、ハマスがテクノクラートによる政府に「席を譲る」意向をうかがわせているのは「自らの武装解除を阻止するための策略だ」と指摘した。
さらに「ハマスが武器を保持し続ける限り、いかなる文民政府もハマスの指図通りに機能することになる」と述べた。イスラエルはハマスの武装解除を含め、トランプ氏の計画の完全履行を要求しているとした。