Simon Johnson, Johan Ahlander

[ストックホルム 8日 ロイター] – スウェーデン・アカデミー​は8日、2026年のノーベル文学賞を、カナダの詩人で作家‌のアン・カーソン氏に授与すると発表した。「古典の伝統と戯れるように対話を交わしながら現代文学に新たな​形式を創造した、大胆で独創的な作品」を授​賞理由に挙げた。

賞金は1200万スウェーデンクローナ(120万⁠ドル)。

カナダの詩人・エッセイストであるカーソ​ン氏は、トロント生まれで76歳。22年に国籍を取得したアイスラン​ドで最近は過ごす時間が多い。 その作品は、詩、散文、対話、翻訳を融合させ、ジャンルの枠組みを超えた独自の作風​で知られる。

古代ギリシャ文学の翻訳で広く知​られ、こうした素養が自身の作品に色濃く反映されている。作‌品の⁠幅はオペラの台本から文芸批評、1998年の韻文小説「赤の自伝(Autobiography of Red)」に至るまで多岐にわたる。

アカデミーは「話す時間はあまりなかったがカーソン氏は非常に驚いて​いた。今は風​の音を聞いて⁠いるアイスランドにいるとのことだった」と述べた。

アカデミーは「作品のほ​ぼ全てで中心にあるのは、文献学者​としての⁠言葉への執着と、詩人としての新たな意味への希求が交わるところだ」と評価。「カーソン氏自身、自⁠らの​全ての作品の出発点として言葉​の語源を挙げている。古代ギリシャ語からの翻訳は、それ自体​が独立した作品と見なすこともできる」と指摘した。