韓国と北朝鮮が来月末に首脳会談を行うことなどで合意したことについて、政府は、制裁の効果が出始め、北朝鮮が対話に積極的になっていると分析する一方、核開発などを放棄させるには引き続き圧力の強化が必要だとして、アメリカや韓国と連携しながら今後の対応を検討することにしています。

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領の特使として北朝鮮を訪れ、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長と会談した大統領府のチョン・ウィヨン(鄭義溶)国家安保室長は6日夜の記者会見で、来月末に南北の首脳会談を開くことで合意したなどと発表しました。

これについて小野寺防衛大臣は6日夜、記者団に対し、「北朝鮮が対話を求める動きに出たのは、圧力をしっかりかけた表れだ」と述べるなど、政府は、北朝鮮が対話に積極的になっているのは、各国による制裁の効果が出始めているためだと分析しています。

一方、北朝鮮による核・ミサイル開発をめぐって、政府内からは「北朝鮮は核実験を凍結すると言っているが、国際社会が求めている核の放棄とは異なる」という指摘や、「時間稼ぎをしているだけではないか」という見方も出ています。

政府は、北朝鮮がIAEA=国際原子力機関による査察を再び受け入れるなど、検証可能で不可逆的な非核化を約束するまで圧力を強める必要があるとして、韓国政府から説明を受けたうえで、アメリカや韓国と連携しながら、今後の対応を検討することにしています。