保存されていないとしてきた陸上自衛隊のイラク派遣の日報が見つかったことについて、防衛省が当初の対応を調べた結果、部隊の運用を担当する部署しか調査していなかったため見つけられなかったことがわかりました。

陸上自衛隊のイラク派遣の日報について、防衛省は去年2月、国会議員から資料要求があった際に、「見つけられなかった」として保存されていないと説明していましたが、2日になって平成16年から18年にかけての延べ376日分、およそ1万4000ページの日報が見つかったことを明らかにしました。

防衛省によりますと、当初の対応について調べた結果、日報の存在を確認する際に部隊の運用を担当する部署しか調査していなかったため見つけられなかったことがわかったということです。また、その後、見つかった経緯については、南スーダンのPKO部隊の日報問題を受けて、去年11月に陸上自衛隊のすべての部署で過去の日報の調査が行われた結果、運用の担当部署ではない研究本部や衛生部に保存されていたことがことし2月までにわかったとしています。

このうち、海外派遣の教訓などを検討する研究本部では、去年、今回の調査が行われる前に日報を保存していないか別に調査が行われていましたが、その時は見つけられなかったということです。防衛省は「情報公開や文書管理の重要性を改めて認識し、公文書の適切な取り扱いを徹底していきたい」としています。

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