安倍首相(左)と麻生財務相(右)Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

好決算を発表しながら株価下落につながる米大企業が続きます。23日のアルファベット、24日のキャタピラー、25日のツイッター。このうちキャタピラーとツイッターは低調な見通しが材料となりました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

逆風のさなか

米取引時間後に発表されたフェイスブックの1-3月(第1四半期)売上高は49%増の119.7億ドルで市場予想を上回った。ザッカーバーグCEOは「重大な課題に直面しているが、力強く2018年を始めることができた」と述べた。自社株取得枠の拡大も発表。時間外取引で株価は上昇している。米取引時間前に発表したツイッターは市場予想を上回る増収増益で、株価は上昇して取引が始まったが、2018年後半に向けて慎重な見通しを示したことから下落に転じ、一時7.7%安まで売られた。

さらに上昇

米10年債利回りは3.03%に上昇。市場は金利上昇には同意するが、一部は上昇ペースは漸進的なものになるとみる。ダブルラインのジェフリー・ガンドラック氏は「恐らく」3%は維持するだろうが、上抜けるとの「確信度は低い」と話した。JPモルガンは年末時点の10年債利回りを3.15%と予測。ブルームバーグの調査結果と同じだ。25日の米5年債入札の結果によると、最高落札利回りは2.837%と、2008年9月以来の高水準だった。

弱り目

26日の衆参両院の予算委員会で安倍首相、麻生財務相らが出席し、それぞれ集中審議が行われる。麻生氏の辞任を求めて野党が審議拒否を続ける中、与野党からは財務省の解体論も浮上、消費増税をはじめ財政健全化に影響する可能性も指摘されている。東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは、同省が「不人気な政策を敢然と主張するのが難しくなっている」と述べ、消費増税に黄信号がともったとみる。

期待形成

欧州中央銀行(ECB)は26日に政策委員会の決定を発表する。エコノミストらは大きな政策変更が発表されるとは考えていない。ただ、当局者らは最近の経済指標の弱さにもかかわらず、インフレが同中銀の目指す水準に向かうことに自信を深めている。メルシュ理事は「インフレ率の低下がECB内部の分析が示唆したよりも小さかった」として、最終的にはインフレに「回復力が出てくる」と指摘した。

ラッシュ

国内外で注目の決算発表が相次ぐ。任天堂の19年3月期営業利益の市場予想は前期比83%増の3086億円が見込まれている。野村ホールディングスや新日鉄住金、JFEホールディングスも発表予定。米国が鉄鋼製品の輸入に25%の関税を課す発表以降、国内鉄鋼大手初の決算発表となる。米国ではGM、アマゾン、マイクロソフトなど、欧州ではドイツ銀行などが控える。

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