今日は南北首脳会談が実施される歴史的な日だ。その日の朝刊に希望の党と民進党が合併して出来上がる国民民主党への参加希望者が意外に少ないとの記事が出ている。日本の政治、政府も政府なら野党も野党だ。野党の再編論議を見ているだけでうんざりしてくる。安倍政権にうんざり、官僚にうんざり、野党にうんざり、それを伝えるマスコミにうんざり。評論家、コメンテーターにもうんざりする。うんざりすることばかりの日常にはほとほと愛想が尽きる。といってもこうした状況から逃げるわけにはいかない。今日はどうして野党に対してこんなにうんざりするのか、少し考えてみたい。

やっぱり野党に対するうんざり感の元をたどれば、選挙で政権を獲得した民主党に対する期待感とそれをいとも簡単に裏切ったガッカリ感に行き着く。細川連立政権で一度は与党になったものの、腰だめの国民福祉税で大揉めに揉め、あっけなく自社連立政権に取って代わられた苦い経験。その後をうけて獲得した政権だけに「今度は何かやってくれそう」、そんな期待感が膨らんだ。しかし、この時の民主党は財務省の財政再建路線に乗って消費増税を打ち出してはみたものの、党内議論で収拾がつかなくなって二進も三進もいかなくなった。あの時も連日報道される民主党内の泥沼の議論を眺めながらうんざりしたのをよく覚えている。

民進党、希望の党、立憲民主党、3分裂した民主党はあの時に比べて少しは進歩したのだろうか。目の前で繰り広げられている合従連衡は、細川内閣の時と何も変わっていないように見える。3分裂か4分裂かわからないが、いまも昔のままの内部抗争が続いている。民主党政権の時はまだ子ども手当の新設など、なるほどと思える政策もあった。それにひきかえいまの野党には政権を取るための政策らしきものもない。あるのは内閣総辞職の要求と閣僚の辞任要求、証人喚問では他野党も含めた水も漏らさぬ連帯ぶりだけだ。野党だからそれはそれで理解できるのだが、証人喚問の質問に新鮮味はなく、合同チームによる閣僚いじめだけは妙に迫力がある。政権を取る意欲も政策もなく、口を開けば証人喚問を叫び続ける野党、これでは誰だったうんざりするだろう。