• 野党社会労働党、バスク国民党やカタルーニャ独立派の支持獲得必要
  • バスク国民党、賛成の場合は首相に事前通知へ-関係者

スペイン最大の野党、社会労働党は、6月1日に行われるラホイ首相不信任決議案採決に向け、首相に退陣を迫るために必要なだけの支持の獲得に近づいている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

関係者1人によると、カタルーニャ自治州の独立を支持する勢力は5月30日にバルセロナで社会労働党の指導部と会談する際に同調する可能性が高い。バスク国民党は31日午前にバスク地方の首都ビトリアで最終判断する際にカタルーニャ独立派に追随する方針だと別の関係者は述べた。両勢力はいずれもまだ確固とした決断を下していない。社会労働党の広報担当はコメントを控えた。

5月30日のラホイ首相
フォトグラファー:Pierre-Philippe Marcou / AFP via Getty Images

バスク国民党はラホイ首相と友好関係があるため、不信任決議案に賛成票を投じる計画の場合は首相が議会での敗北よりも辞任するかどうか選べるよう事前に通知すると関係者の1人は述べた。ラホイ首相辞任の場合、新たな選挙が実施されるまではラホイ首相率いる国民党の暫定政権が国政運営に当たる。

反エスタブリッシュメント政党、ポデモスは既に不信任決議案を支持する側にあるため、バスク国民党とカタルーニャ独立派から支持を取り付ければ、ラホイ首相が辞任しない場合には社会労働党のサンチェス書記長が政権を奪取する票を確保することを意味する。国民党幹部は不信任決議案採決での敗北を最も可能性の高い結果として考え始めていると、別の関係者は述べた。