• パニックの発生と拡散の阻止が今後数年間の最優先課題-NIFD
  • 株式の信用買い、相場が急落した2015年以来の高水準

中国の政府系シンクタンクが、国内で「金融パニック」が発生する可能性を警告していたことが明らかになった。市場の乱高下と貿易を巡る緊張が高まる中で、中国の政策を担う一部エリートの間で懸念が強まっている兆しを示した。

中国国家金融・発展実験室(NIFD)は調査報告で、米国の金利上昇と通商対立が続く時期にあって、債券のデフォルト(債務不履行)と流動性の不足、最近の金融市場の落ち込みがとりわけ脅威を呈していると記述。株式の信用買いは相場が急落した2015年以来の水準に達していると指摘した。

また「金融パニックが中国で起きる可能性は現時点で極めて高いと考えられる」とし、「この発生と拡散を阻止することが、金融・マクロ経済当局にとって今後数年間の最優先課題であるべきだ」と論じた。

この調査報告は25日にウェブサイトに一時掲載され、短時間で削除された。NIFDは内容を認め、報告は内部の議論に利用されていると述べた。

原題:China Think Tank Warns of ‘Financial Panic’ Risk in Leaked Note(抜粋)