
[ニューヨーク 3日 ロイター] – 米民主党が率いる25州は3日、トランプ政権が7月24日に発動した60カ国・地域に対する関税措置は大統領の権限を超える違法な措置と主張し、差し止めを求めて米国際貿易裁判所に提訴した。
同関税措置を巡っては、米中小企業2社も差し止めを求めて発効当日に提訴している。 もっと見る
提訴したのはニューヨーク州やオレゴン州など、民主党の州知事または司法長官を擁する25州。オレゴン州のレイフィールド司法長官は声明で「あらゆる段階で敗訴しているにもかかわらず、トランプ大統領は勤労世帯や地元企業に一段の混乱をもたらそうとしている」と非難した。
トランプ政権は7月24日、強制労働への対応が不十分だとして、日本や欧州連合(EU)、中国を含む60カ国・地域からの輸入品を対象に10%または12.5%の新たな関税を発動。新関税は、通商法122条に基づき150日間限定で課していた10%の暫定関税の失効と同時に発効した。
ホワイトハウスのデサイ報道官は、今回の関税措置は他国の不公正な貿易慣行に対する適切かつ合法的な対応だと主張。「外国政府が強制労働で生産された製品の輸入禁止を効果的に執行できていないのは不当で、米労働者を含む米国の商業に負担を強いるものであり、対処しなければならない」と述べた。
米最高裁は2月、トランプ大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき発動した広範な関税措置の大半を違法と判断した。
7月に発動された新たな関税は、他国の不公正または差別的な経済慣行に対抗することを目的とした通商法301条を根拠としており、米国の輸入の99%超に影響する。
IEEPAや暫定的な世界一律関税の権限とは異なり、301条は過去の大統領も使用してきた。ただ、州や中小企業は訴状で、301条に基づく関税はこれまで特定の国や産業を対象に発動されてきたのに対し、トランプ氏による広範な適用は歴史的に前例がないと指摘した。
州の訴状は中小企業による訴訟と同様、新たな関税は既に司法で違法と判断された関税を再導入するための口実として「強制労働」を利用したと主張。輸入品への包括的な課税は、世界の強制労働問題の解決には何の効果もないとした。