杉本 康士

米ワシントン郊外の国防総省の本部庁舎=2023年8月(AP=共同)

【ワシントン=杉本康士】イランをギャフンと言わせるアイデア募集中-。対イラン軍事作戦を担当する米中央軍が米軍内部の専門家に対し、異例の呼びかけを行ったと米CNNテレビが報じた。

CNNによると、アイデア募集は中央軍の情報部門の担当者が7月29日にメールで米軍内の専門家に行った。メールでは「イランに圧力をかけ、懲罰を下すための創造的かつ斬新な方法を探している」と説明。「アイデアが必要だ」と強調したという。

対イラン軍事作戦を巡っては、クーパー中央軍司令官がイランの攻撃能力など手つかずのまま残っている標的を約2週間かけて攻撃する作戦案をホワイトハウスに提案。31日の閣議で議題に上ったものの、トランプ米大統領が中東諸国の説得を受け入れて今月1日に作戦実施を見送ると発表した。

米国・イスラエルがイランとの間で交戦を始めた2月末以降、インフラ施設などへの空爆、核施設・石油積み出し施設への地上部隊投入などが取り沙汰されてきたが、見送られている。中央軍が「斬新な方法」を募集した背景には、イランに圧力をかける軍事的手段が手詰まりになっている事情もありそうだ。

CNNは複数の軍当局者の話として、米軍が多数の対象者にメールで意見を求めるのは異例だと伝えている。ただ、米軍が作戦について内外の知見を広く募ったことは皆無ではない。

例えば海兵隊は2018年6月、ミサイルやセンサーを装備した小規模部隊が分散展開する作戦コンセプト「遠征前方基地作戦(EABO)」を策定するため「EABOハンドブック」を軍内外に公表。「批判、追加情報、訂正、改善案を歓迎する」と意見を求めていた。